■映画「月光 Lost Serenade」



 





――<お知らせ>――
★会場は冷房を入れます。暑さと涼しさが時間帯や日によって急激に変化する季節ですので、服装で対処できるように各自対応お願いします。
★当日映画のパンフレットの販売をします。(800円:つり銭があまり準備できないので、ちょうどの金額をお持ちいただけたら幸いです。)
★ご要望がありましたら、遠慮なくご連絡ください。
――(09/23更新)――
 

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■映画「月光 Lost Serenade」
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命の根源に暴力を受けた時、ひとはどのように生きていくのか
絶望から掬い上げられる魂を描く衝撃作!
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[日時]
2017年9月24日(日)
10:00~12:00
16:00~18:00
19:00~21:00
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2017年9月24日(日)
13:30~15:30(女性のみ対象)
※さまざまな状況、経験がある方の参加を想定して、参加対象を女性のみに限定した回を設けています。
(なお、この性別は一般的な、おおまかな分け方です。性別二分の強制や、性的少数者を想定していないということではありませんので、ご意見ご要望がある場合はご連絡ください。)
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[場所]和泉市立人権文化センター1階大会議室
[申込]不要
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[内容]ひとりで細々とピアノ教室を営むカオリ。ある夜、教室主催の発表会の帰りに彼女は教え子の一人であるユウの父親トシオから性的暴行を受ける。この事件は彼女の心身を傷つけただけでなく、過去の忌まわしい記憶まで呼び覚ましたのだった。一方ユウもまた父親からの性的虐待にさらされていた。自らの被害を誰にも打ち明けられず、深い孤独の底で苦しむカオリとユウ。再び出会った2人は運命に導かれるように痛みを共有していく。そして、カオリはユウの願いを叶えるため、ある決断をするのだった…
(C)2016「月光」製作委員会(上映時間111分)
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○映画では性暴力問題に迫るために過酷な描写をしたシーンがあります。心の準備をして参加してください。
○性暴力問題を学習するという趣旨を理解、了承の上、参加してください。参加希望者が、安心、安全に鑑賞できるよう、他者への配慮をしてください。
○若年者の参加は保護者の指導、配慮を各自でしてください。
○会場にて性暴力等の相談窓口等の情報を提供します。
○ご要望がありましたら、遠慮なくご連絡ください。


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[会場]和泉市立人権文化センター(ゆう・ゆうプラザ)
〒594-0023大阪府和泉市伯太町6-1-20
→JR阪和線「信太山(しのだやま)」駅から200M
→府道大阪和泉泉南線(30号線)沿い
→駐車場有(無料)
http://www.city.osaka-izumi.lg.jp/kenfukukyou/jinken/1317257733138.html
※会場内に一般可燃ごみ用のごみ箱はありません。ごみは各自で持ち帰ってください。

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→詳細は特定非営利活動法人ダッシュまでお問い合わせください。
[メール]antispamxinfo@dash-npo.org
※auntispamxを削って送信してください。
インフォ@ダッシュ・ハイフン・エヌ・ピー・オー・ドット・オー・アール・ジー
[でんわ]0725-46-3809
[web]http://dash-npo.org/
[web]http://dash-npo.blogspot.jp/
[SNS]http://www.facebook.com/dashxnpo
[SNS]http://twitter.com/dash_npo
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◆映画「月光」公式サイト
http://gekko-movie.com/

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◇イントロダクション

命の根源に暴力を受けた時、ひとはどのように生きていくのか
絶望から掬い上げられる魂を描く衝撃作!
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 日本のみならず世界的に人権問題として取り組まれている「性暴力被害」。前作『風切羽』で、2013年全州国際映画祭インターナショナル・コンペティションBest Picture Prizeを受賞した小澤雅人監督待望の最新作は、この問題に真っ向から向き合い、人間の尊厳と希望を描くことに挑む。

 主演の新鋭・佐藤乃莉、石橋宇輪が全身全霊をかけて演じているのは勿論、遠山景織子、黒沢あすか、美保純らテーマに賛同した俳優陣が参加。プロデューサーに木滝和幸(『ローリング』)、撮影に谷川創平(『ヒミズ』)など、日本映画の最前線で活躍しているスタッフが作品を支える。また主題歌を人気急上昇中の女性5人組ロックバンド「Drop's」が担当し、早くも音楽シーンで話題を呼んでいるのにも注目。
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http://gekko-movie.com/viewed_lawyer/

こんな悲惨な現実を描いているのに、
美しい映像と音楽でつづられ、
そして最後には希望が残されている

 
◇弁護士から見た『月光』
 

 『月光』、この映画で描かれていること-レイプ、性虐待は、遠い世界の出来事、自分には関係のない事と捉えないでいただきたいと思います。レイプや性犯罪は、ごく身近で頻繁に起きている犯罪です。
 強かんの認知件数は、ここ数年、年に1,200件から1,500件くらいですが、これは氷山の一角にすぎません。平成26年に行われた内閣府の調査によれば、異性から無理矢理性交されて警察に相談する女性は、4.3%にすぎないので、レイプは、年に3万件以上、毎日何十件~百件超起きている可能性があるのです。

 弁護士としてレイプ事件を扱っていると、被害者の受けるダメージの大きさに対し、加害者の、罪を犯すことに対するハードルの低さに愕然とします。もっとも、加害者に限らず、怪我や外傷がなければ、等と軽く考える人もいますが、それは大きな間違いです。レイプは、触られたくもない他人に身体を勝手に扱われ、性器を挿入される-それは時に数時間に渡り、被害者はその間、殺されるかもしれない恐怖や絶望感に打ちのめされる-そのようにして壊されてしまった心の回復は容易ではありません。

 『月光』は、そういったレイプ被害の実態がとてもリアルに再現されています。そのため、ご覧になった方は、言葉にできない程の衝撃を受けたり、気分が悪くなってしまったりするかもしれません。ですがこれがレイプです。事件から時が経過しても、恐怖や気が狂いそうな状態、苦しみは続く。そして、そんな大変な思いをしている被害者は何万人もいるはずなのです。(一方、密室でおきるレイプに証拠があることは稀で、そのため、加害者はそのまま生活を続け、そして再び罪を犯す)。
 『月光』を見たり、レイプ事件を耳にして、被害者にも非があったのではないか?逃げられたのではないか?等と思う方もいらっしゃるかもしれません。でも、私達は、平和な社会で、基本的に他者を信頼して生活しています。特に知り合いであれば、「疑っては悪い」という心理が働きます。また、「抵抗できたはず」「抵抗しなかったということは合意していたんだろう」等というのも被害者に対ししばしば言われる言葉ですが、いきなり襲われて生命の危険、恐怖を感じる中で、抵抗はおろか、固まってしまって動けず、声すら出なくなってしまうのは極自然な反応です。

 『月光』は、こんな悲惨な現実を描いているのに、美しい映像と音楽でつづられ、そして最後には希望が残されている映画です。
 レイプ被害の実態をきちんと理解して加害を防止し、被害に遭ってしまっても生きやすい社会にしていくため、一人でも多くの方にこの映画を見ていただきたいと強く思います。


望月晶子
 弁護士として多くの犯罪被害者を支援するうちに、性暴力被害者への支援の行き届いていなさを実感し、性暴力被害者のための電話相談、面接相談から、医師や弁護士等専門家の紹介等も行う、NPO法人レイプクライシスセンターTSUBOMIを2012年に立ち上げ、運営している。


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2017-09-16更新
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